鮮やかな文字色や
色褪せない印刷で
装幀に差をつける
成美堂出版株式会社様

ご依頼内容

くっきりとしたタイトル色で装幀を目立たせたい。色校正の精度を

書店の売り場で自社書籍を目立たせるために、タイトル文字の色をくっきりと出しつつ、文字以外の写真やイラストにも高品質を保ちたい。しかし、現状お願いしている印刷会社では、色校正と実際の刷り上がりの差異が大きく、編集の間で問題になってしまっているので何とかしてほしい、という相談でした。

課題

色校正と実際の刷り上がりの
色の差異を無くしたい

タイトルをくっきり濃くするには、通常の色校正では限界がありました。無理に色校正機で色を濃くすると、実際の印刷機で色が盛りきれず、結果として「色校正と違う」となってしまいます。これが現状の印刷会社に対する不満と考えました。

提案内容

色校正の概念を大きく覆した
「カラーマネジメント」

まず手掛けたのは、色校正機ではなく、本番用の印刷機で色校正を刷ることにしました。これにより色校正の色がほぼそのまま本刷りにも再現できることになります。
さらに、タイトルをくっきり濃くしても画像やイラストが美しく仕上がるよう、製版の段階でタイトル文字の濃さに合わせて画像の色調を調整しておきます。「Japan Color」の取得により、色見本に使用するDDCPと、実際の刷り上がりのカラーマッチングができているので、調整したタイトル文字と画像のバランスが、本刷りにも確実に反映されます。
さらに再現性を良くするために、DDCPの紙にも注目しました。一般的には白い紙を使いますが、ご依頼を受けた出版社様では青白い紙を使っています。そこでDDCPの紙の地に青白い色を敷き、実際の紙の色を再現することにしました。 これにより、インキの色だけでなく、紙の色も合わせて本刷りの状態を再現することができました。
最後に、書店での蛍光灯などの熱による色あせ防止も考えます。光による変色を遅らせる「耐光インキ」は、そのまま使うと少しくすんだ色をしており、今回のご要望である「タイトル文字をくっきりさせつつ、写真を鮮やかに」という課題解決が達成できません。そこで、インキメーカーと協力して、耐光性を保ったまま鮮やかな発色を実現する、オリジナルの耐光インキを開発しました。それにより、写真の鮮やかさが失われずにこだわりの濃い文字色が書店で長く保てるようになりました。開発したインキは年々改良され、他の案件でもご好評いただいています。

担当営業の声

苦労を見せないラスベガス営業

ワンストップサービスを掲げている弊社は、案件ごとに社内の様々な部署が関わり、絶えず試行錯誤と調整が行われています。しかしお届けする納品物は、それらを感じさせないことを意識しています。今回のお客様は弊社のその姿勢を評して、一見華やかでも、裏では毎日様々なドラマが起きている街に例えて「ラスベガス営業」と表現されました。 ご納得いただけるものを納品するために、我々営業担当はその裏舞台のすべての工程で目を光らせ、求められる品質を実現できるよう様々な調整をしています。その甲斐もあり、いまでは書店に並ぶ年間400アイテムを越える装幀すべてをまかせていただけるまでになりました。

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