60年間続いた伝統の機関誌を、
時代に即した形に大リニューアル
日本鉱業協会
鉛亜鉛需要開発センター様

ご依頼内容

デジタルならではの付加価値を。
まったく新しい機関誌を発信したい

紙の機関誌を年4回、会員向けに発行しているお客様より、機関誌をデジタル化したいという相談をいただきました。会員への情報発信を目的として始めた機関誌も、最近では本当に読まれているのか? 一方的に送っていると思われていないか? といった不安が徐々に高まりつつありました。そこで、「本当に必要としている人が自由に閲覧できる新しい機関誌」に生まれ変わらせるため、協会内で電子化を目指すプロジェクトが立ち上がりました。

担当営業 柳沢

課題

デジタル化しつつ低コスト化、
10年ごとの紙の印刷版にも対応

今回のリニューアルに先立ち、大きく5つの要望がありました。①10年ごとに過去の機関誌を合本して保管しているので、デジタル化後も本の体裁を保ちつつ、合本ができる仕様にしたい。②鉛の生産在庫・消費をまとめた統計資料は、今までのように機関誌で年4回紹介するのではなく、リアルタイムに情報を発信したい。③1年間にかかるコストを紙の機関誌の7割程度に抑えたい。④デジタル化したサイトは自由に見てもらいたいが、大切な情報も掲載されているので、興味のない人が簡単に見れる環境は避けたい。⑤サイトを閲覧してくれた人に今後情報を発信したいので、閲覧者の情報が入手できるようにしたい。という内容でした。

提案内容

印刷会社だからこそ、できたこと

まずは①番の解決策を考えました。本の体裁を保ちたいということで、WEBブック化という案はすぐに決まりました。10年ごとに印刷物として制作し直すのであれば、一般的なWEBサイト型ではなく、印刷用にも出力できる作り方が必要です。そこで、普通に印刷物としての本を作る組版作業をした後、組版データをもとに、オリジナルのシステムを使いWEBブックに移行する運用を考えました。これにより、デジタルとアナログ両方への対応が可能となりました。次に②番です。現状は年4回Excelで作った表が見れるだけですが、デジタル化によって、サイトを訪れた人が直接WEBサイトから最新情報をダウンロードできるようにしました。それでも更新頻度は年4回から月1~2回に増えただけなので、リアルタイムな情報配信に向け、今後も課題の1つとして取り組む予定です。
③番のコスト削減については、リニューアル前に具体的な削減額と削減方法を提案しました。初年度はシステム開発費がかかりコスト削減は厳しいですが、2年目以降は開発費もなくなり、お客様の要望である3割のコスト削減ができる提案をしました。コスト削減については現在順調に進んでいます。
最後に④番と⑤番です。まずは興味のある人に見てもらえるよう、会員登録機能を使いアクセス権限を設けました。協会の正規会員でなくても、興味があれば協会からIDとパスワードを発行します。これにより興味のない人のアクセス回避ができました。閲覧者の情報を入手したいという要望には、個人情報保護法を理解していただいたうえで、会員登録時にユーザー了解のもと、最低限の情報を入手するに留めました。それでも協会から情報を発信できる環境という目的はクリアできました。

ご担当者様の声

作り手のモチベーションを
刺激する、たくさんの新しい発見

紙からデジタルへの移行は協会の中でも大きなチャレンジでした。いつかはデジタル化…とは考えていましたが、いざその話になると60年の歴史はとても重く、なかなか前に進みませんでした。それも今では移行に踏み切ったことが本当に良かったと思っています。HPとは別の機関誌専用サイトを立ち上げていただいたので、講演の告知や最新情報を会員登録していただいた皆さんへ一斉にお届けすることができるようになりました。私たちが一番の課題として取り組んでいたことです。印刷物と違い、世界中のどの国や地域でどれだけの人が機関誌を読んでくれたのかがわかることもデジタルの良いところだと思います。この情報は今後の企画立案にも生きますし、とても重宝しています。意外なところでは、いままでモノクロだった広告が同じ掲載料金でカラーにすることができ、広告主様よりとても良いと多くの反響をいただきました。
今後は、今までのバックナンバー275巻すべてをデジタル配信することが目標です。

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