Project Report
社員の想いからはじまった
企業がともに育む
保護猫譲渡会支援
自社のクリエイティブスペース「BABA-BASE」を活用し、地域の保護猫団体【ミャオ!ねこのおうち】と協力した譲渡会を開催。
動物福祉と地域の人々とのつながりを、企業の視点から支援する新しい取り組みです。
動物と人との穏やかな関係を通じて、心の豊かさや癒しを育む場を地域に提供しています。
命と向き合う経験を通じて、子どもや地域住民に“飼う責任”や“支える姿勢”を伝えています。
命にやさしいまちの一角として、地域に開かれたスペースを企業が提供し、共生の場を支えています。
地域の命を守る取り組みとして、殺処分ゼロや適正飼育の普及を支援し、生態系との共生を促進しています。
保護団体・行政・企業が連携し、命をつなぐ持続可能な社会貢献のかたちを実践しています。
きっかけは、ある社員が新たに迎えた2匹の保護猫──銀太郎とすず。先代の愛猫を見送った後、「次も保護猫を」と考え、譲渡会で出会ったのがこの2匹でした。
その縁をつないでくれたのが、地域の保護猫団体【ミャオ!ねこのおうち】(以下ミャオさん)です。
譲渡を通じて団体の方と話す中で、「定期的に開催できる場所がなくて困っている」という声があり、「それなら、会社のスペースを使えないだろうか」という社内の声から、支援の動きが始まりました。
条件のすり合わせを経て、「BABA-BASE」を活用した譲渡会支援をスタート。
企業の空間を、命がつながる場所へとひらく取り組みが、2023年にかたちとなりました。
きっかけはこの子たち(銀太郎とすず)
ミャオさんが掲げるのは、“おうちのないねこと里親さんの縁結び”という明快であたたかなコンセプト。譲渡会だけでなく、TNR(避妊去勢)も同時に推進することで“おうちのないねこが増えない仕組みづくり”も目指しています。
現在はBABA-BASEで月2回のペースで譲渡会を開催し、年間100頭以上の猫たちが新たな家族と出会っています。広研グループでは、会場設営やケージの取り置きなどもサポートし、ピーク時には40頭を超える猫たちが参加する会が続くことも。
広々としたスペースを使えることで、猫にも来場者にも安心な環境が整い、参加者は落ち着いた雰囲気の中でじっくり向き合うことができます。
この取り組みは、ボランティア団体の情熱と、支援する企業の姿勢が重なって生まれた、小さな共創の場。やさしい心やあたたかい活動のそばには、厳しい“リアル”があるのも確かです。
「動物OK」の貸しスペースが限られる中で、BABA-BASEのような安定した会場の存在は、譲渡活動の継続性や猫たちの環境改善に大きく貢献しています。
さらに、広研グループではこの支援を単なるスペース提供にとどめず、自社が主催する他イベントの中で、保護猫活動を紹介する機会を設けるなど、啓発の場も広げています。
実際に、社員の中には譲渡会をきっかけに保護猫を迎えることを検討する動きも生まれており、社内外で“命をつなぐ意識”が静かに広がりつつあります。
また、豊島区の保健所と連携し、譲渡希望者や飼い主を対象とした「飼い主相談会」も実施。
地域ぐるみで命に向き合う仕組みづくりにも、一歩ずつ関わりを深めています。
会場には毎回50名近くが来場
What’s
Next
1回の譲渡会で新たな家族と出会える猫は、わずか数頭。そこには「場所が足りない」「継続が難しい」「マッチングが一度に進みにくい」といった、多くの保護団体が抱える共通の課題が横たわっています。
だからこそ、地道な継続こそが命をつなぐ鍵であると、私たちは実感しています。